第一三共ヘルスケアの3種の抗菌成分が皮膚の化膿症状にすぐれた効果を発揮する「クロマイ-N軟膏」が2009年3月24日(火)から全国の薬局・薬店・ドラッグストアなどで販売されています。
実際に使用した感想(効果)や配合されている成分など、「クロマイ-N軟膏」について解説していきます。
【皮膚の化膿症状に】クロマイ-N軟膏
「クロマイ-N軟膏」は、抗真菌剤に加え2種類の抗生物質を配合した軟膏剤で、ジュクジュク患部からカサカサ患部まで幅広い化膿症状によく効きます。
クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩の2つの抗生物質と、抗真菌剤のナイスタチンが、さまざまな原因菌に効果を発揮し、化膿した患部を治す化膿性皮膚疾患治療薬です。
効能・効果
化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)
用法・用量
1日1~数回、適量を患部に塗布する。
成分・分量(1g中)・働き
クロラムフェニコール:20mg(力価)
サルモネラ菌などグラム陰性桿菌、発疹チフス・つつが虫などのリケッチアに対して強い作用を示し、細菌の蛋白質の合成を阻害することで、その増殖を抑える(静菌作用)。
フラジオマイシン硫酸塩:5mg(力価)
化膿の原因となる細菌(ブドウ球菌やレンサ球菌など)に対して抗菌作用を示し、患部の化膿を抑える。
ナイスタチン:10万単位
真菌を包む細胞膜にダメージを与えて、真菌を死滅させる作用がある。
添加物
ゲル化炭化水素
剤型・形状
淡黄色~黄褐色ゼリー状の軟膏剤
包装単位・メーカー希望小売価格
6g/950円(税抜)
クロマイ-N軟膏の特長
[特長1]
クロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩の2つの抗生物質と、抗真菌剤のナイスタチンが、さまざまな原因菌に効果を発揮し、化膿した患部を治します。
[特長2]
患部を保護する油性軟膏なので、じゅくじゅくからカサカサまで幅広く使用できます。
クロマイ-N軟膏とクロマイ-P軟膏ASの違い
「クロマイ-N軟膏」とクロマイ-P軟膏ASは、どちらもクロラムフェニコール、フラジオマイシン硫酸塩の2つの抗生物質を配合しており、化膿性皮膚疾患(とびひ、めんちょう、毛のう炎)に効果を発揮し、化膿した患部を治します。
また、患部を保護する油性基剤なので、じゅくじゅくからカサカサまで幅広い患部に使用できます。
これらの抗生物質の他に配合されている成分がそれぞれ異なるため、皮膚の症状によって使い分けられます。
「クロマイ-N軟膏」は、ナイスタチン(抗真菌剤)を配合しているため、カンジダなどの真菌の細胞膜の働きを失わせ、死滅させる作用があります。
クロマイ-P軟膏ASは、プレドニゾロン(ステロイド成分)が配合されているので、化膿を伴う湿疹、皮膚炎、かぶれ、じんましん等の炎症に優れた効き目を発揮します。
皮膚のつらい化膿症状には「クロマイ-N軟膏」が適しており、化膿を伴う湿疹や皮膚炎等の炎症がひどいときはクロマイ-P軟膏ASが適しています。
使用上の注意
[してはいけないこと]
(守らないと現在の症状が悪化したり、副作用が起こりやすくなります)
1.次の人は使用しないで下さい。
本剤又は本剤の成分、抗生物質によりアレルギー症状を起こしたことがある人
2.次の部位には使用しないで下さい。
目や目の周囲
3.長期連用しないで下さい。
[相談すること]
1.次の人は使用前に医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
- 医師の治療を受けている人
- 薬などによりアレルギー症状を起こしたことがある人
- 患部が広範囲の人
- 湿潤やただれのひどい人
- 深い傷やひどいやけどの人
2.使用後、次の症状があらわれた場合は副作用の可能性がありますので、直ちに使用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
[関係部位:症状]
皮膚:発疹・発赤、かゆみ、はれ、水疱
3.5~6日間使用しても症状がよくならない場合は使用を中止し、この文書を持って医師、薬剤師又は登録販売者に相談して下さい。
クロマイ-N軟膏についてのまとめ
「クロマイ-N軟膏」は、2種類の抗生物質と抗真菌剤が配合されているので、幅広い菌に対して効果を発揮してくれる化膿性皮膚疾患治療薬です。
効能・効果が似ている市販薬の多くは、抗生物質か抗真菌剤のどちらかが配合されていることがほとんどです。
そのため、両方とも配合されている「クロマイ-N軟膏」の抗菌作用は優れており、化膿をともなう症状に効果を発揮してくれます。
私は湿疹が化膿したとき(化膿しそうなとき)などに「クロマイ-N軟膏」を使うことがほとんどです。
3種類も抗菌成分が配合されているので、症状があまりひどくなければ3~5日間ほど塗り続けると良くなってくれます。
軟膏の色も淡黄色~黄褐色なので、いかにも効いてくれそうな感じがします。
また、ベタつきも少なく水でも落ちにくいため、塗りやすい軟膏剤だと思います。
「クロマイ-N軟膏」の優れた抗菌作用は、けがの傷や湿疹などによる患部の化膿以外にも、ニキビやめんちょうにも効果を発揮してくれます。
これは様々な菌に対して抗菌作用を発揮するからだと考えられます。
しかし、ニキビの専用薬ではないことや抗生物質を長期使用すると、体内で耐性菌が生成されるので効果がなくなってしまう恐れもあり、使う際には注意が必要になります。
「クロマイ-N軟膏」を健康な肌に塗っても「予防」にはならず、副作用が起こってしまう可能性もあるため、必ず患部にのみ使用するようにしましょう。
1週間ほど使用しても患部の症状が改善されなかったり、逆に悪化してしまった場合などは、早めに専門医を受診して適切な処置をすることがおすすめです。